フユの備忘録

読んだ本の感想などを書いています

2013-01-01から1年間の記事一覧

モーリス・ピアラ 「ヴァン・ゴッホ」

ピアラ 「ヴァン・ゴッホ」 Maurice Pialat, Van Gogh 1991年/ 160分 シアター・イメージフォーラムで開催されていた没後10年特集上映の中の一本。 ゴッホがオーヴェルの駅に降り立つシーンで始まるこの作品は、37年で終わる彼の人生の最後の2ヶ月間、オー…

「フランク・オコナー短篇集」

「フランク・オコナー短編集」 Frank O'Connor 岩波文庫 阿部公彦訳 名前が似ているので、どうもフラナリー・オコナーと混同してしまうことの多かったアイルランドの作家、フランク・オコナーの短篇集。カタカナで書くと「オコナー」はもちろんのこと、「フ…

アリス・マンロー 「小説のように」

アリス・マンロー、「小説のように」 Alice Munro, Too Much Happiness. 新潮社、クレストブックス、2010年刊。小竹由美子訳。 マンローの短編集「小説のように」を、ここ何週間かをかけて読んでいて、何を書こうかとあれこれ考えていたところにノーベル文学…

マルグリット・ユルスナール 「追悼のしおり」 (1)

ユルスナール、「追悼のしおり」。 2011年、白水社「世界の迷路」シリーズの第1巻として刊行。 Marguerite Yourcenar, Souvenirs pieux. <母・父・私をめぐる自伝的三部作、第一巻>(帯より) 「とどめの一撃」「ハドリアヌス帝の回想」「黒の過程」の著…

ぺティナ・ガッパ 「イースタリーのエレジー」

読んだ本の感想などを記録する備忘録です。 第1冊目は、ガッパ、「イースタリーのエレジー」(An Elegy for Easterly)。 新潮社のクレストブックス。2013年6月刊。 1971年ザンビア生まれ、ジンバブエ(旧ローデシア)で思春期を過ごしたペティナ・ガッパ P…